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『戦都の陰陽師』

武内 涼 著

角川ホラー文庫

陰陽師と言えば平安時代、平安時代と言えば陰陽師…(言い過ぎ)と思っていたが、

もちろん戦国の時代になっても土御門家は続いていたわけであって、

そんな時代を舞台にしたファンタジー。

安倍晴明の血を引く土御門家のお姫さま・土御門光子(ひかりこ)は、

都の結界を破壊する恐ろしい魔物の出現を予感し、結界を守るべく戦うが、逃げられてしまう。

すべてを破壊してしまう魔物を倒すためには、

先祖・安倍晴明がその力の大きさゆえ出雲に隠したという霊剣が必要であり、

その霊剣の在処は晴明の力を受け継いだものにしか感じることはできないと知った光子は、

魔物に唆され、霊剣を奪おうとする戦国の猛者たちに狙われる中、

伊賀の忍者7人に守られながら出雲へ向かう…。

タイトルからもっと陰陽師モノかな、と思ったけど、

光子はまだ若く、力も数種類の式神を使えるくらいで、

都を出てしまうと、どちらかというと忍者モノ。

戦闘シーンは荒々しくて、対魔物より忍者対忍者、とか

忍者対武士といった人対人が多いから、結構バイオレンス。

文庫のちょっとライトノベルちっくなカバーイラストに騙された。

途中、作者の主観みたいなものが所々に入ってくるのが気になったが、

戦国武将に対する知らなかった一面というか、

そういう見方もあるのか、ということを教えてもらった気がする。

猛者たちが話すお国言葉が分かりにくくて読みにくかったけど、

とにかく次から次へと刺客が現れては、窮地に陥る光子一行に、

読んでるこちらも疲れた。

私も仕事がとてもいっぱいいっぱいな時期でもあったんだけど、

この本読んでたから「光子一行に比べれば、こんなモノ…」と思えてしまったりした。

そんな自分がなんだか単純だな、と。

出会うべくして出会った本だったのかもね。

Hikariko

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