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読み終わればほっこり

タイトルのイメージとはだいぶ違った印象で終わった。

もっと終始ネガティブな、主人公のひとりよがりの物語で終わると思いきや

読み終わると、

なんだ、イロイロあったけど結果幸せつかんでるじゃない、良かったねー

という小説だった。

ところどころに一人称の語りみたいな部分が入るから

『ルビンの壺が割れた』っぽい雰囲気を感じてしまったのだけど、

その先入観が良くなかった?

最後まで読めばわかるけど、

語りの部分は本当にリスナーに語ってたのね。

オーディションといっても、演劇とかショービジネスの話ではまったくなく、

人生はオーディションの連続だ、と思って生きてきた展子の半生の物語。


『オーディションから逃げられない』

桂 望実 著

幻冬舎

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