ほどなく、お別れです
『ほどなく、お別れです』
長月 天音
小学館文庫
就職活動に難航する中、バイト経験からやりがいを感じ葬祭業を営む会社に就職を決めた清水美空。彼女のちょっと不思議な体質を見ぬいた先輩葬祭ディレクター・漆原とその友人で僧侶の里見とともに、故人の思いや、故人の周囲の人々の思いに応えられる”お葬式”を施行できるよう奮闘する物語。美空や里見和尚の霊感で故人の思いが分かったりする辺りはファンタジーだけど、葬祭業の奥深さ、携わる人たちの大変さなどが改めて知れる。そしてどのターンもやっぱり人の死に関わる物語なので少なからず泣ける。漆原のツンデレ?なところや優しいイケボイス僧侶の里見も魅力的。続編も読みたいと思った。