情景の殺人者

『情景の殺人者』
森 博嗣 著
講談社ノベルス
 小川と加部谷の探偵事務所に入ってきた依頼は、舞台俳優・草元朱美から同棲中の福森の不倫の証拠を集めて欲しいというものだった。不倫の相手もほぼ分かっており、舞台作家・栂原の妻で俳優の沙保里だという。その舞台作家の前妻は殺されていてまだ未解決であった。調査を本格的に始めようとしていた矢先、依頼主の草元が殺され、しかもそのシチュエーションが栂原の前妻が殺された状況と似ていた…。
 XXシリーズ3作目。1、2作目のような後味の悪さはなく、比較的わかりやすい結末で珍しくすっきりした気分になったのは、楽しそうなラストシーンからか。次作はハワイが舞台!?