鵼の碑
『鵼の碑』
京極夏彦 講談社ノベルス
百鬼夜行シリーズ20年ぶり?の新刊、ということで、このシリーズは文庫で買うことにしていたのに思わずノベルス版を買ってしまった。文庫化待つつもりだったのに…。とにかく厚さが尋常ではない(苦笑)。電車で読むのに持ち歩いたけど、かさばるしなかなかの重さ。厚いだけに登場人物も内容も多岐にわたり1/3ほど読んだところで、また最初から読み直した。そして完読してまた読み直している。シリーズの中で時間経過は2年も経っていないようで、小説の中と読んでる自分にタイムラグが。ああ、あの事件からまだそれほど時間たってないのか…と驚く。
前述の通り話の筋が幾筋も、それこそ「鵼」のような状態で、これら伏線がどう回収されてゆくのか、ひとつひとつを追ってゆくだけで精一杯だった。当然、これらの伏線は黒ずくめの拝み屋に回収され落ち着くとこに落ち着くけれど、今回はなんとも都合よすぎないかい?と思わなくもなかったような。ところで今回は別件でそこに居た京極堂。彼は常に黒い衣装を持ち歩いているのか?
なんとなく「巷説」シリーズに関連してる?と思ったり思わなかったり。