おやすみ、ラフマニノフ

『おやすみ、ラフマニノフ』
中山 七里 著
宝島社
密室と思われる保管庫から、時価2億円ともいわれるストラスヴァリウスが盗まれた!?
講演会を間近に控えた音大を舞台にしたミステリー。『さよなら、ドビュッシー』に次ぐ岬洋介シリーズ2作目、なんだろうな。
この作家さんの作品は何冊か読んだが、バイオレンスなシーンがちょっと苦手。でもこの作品に関しては、なくはないがそうでもなくてよかった。大雨のシーンはちょっと怖かったけれど。
犯人はなんとなく早めに目星がついたのだが、動機が分からなかった。
岬さんの洞察力、推理力はちょっと凄すぎて小説だなあと思ったけれど、作中に出てくる演奏シーンの描写には引き込まれた。
クラシックに詳しければもっと入り込めたのかもなあ、と思ったけれど、逆に疎いからこそ、そういうものか、と納得しちゃったところもあったのかもしれない。
ラスト、これで終わり!?って、急に緞帳おろされた印象。この後どうなったのかなあって気になる。
学長は死んじゃったの?初音と晶の関係は…???