ぷくぷく

『ぷくぷく』
森沢 明夫  小学館
夏祭りの金魚すくいでイズミにもらわれた琉金は”ユキちゃん”と名付けられる。そのユキの視点で描かれたちょっとおとぎばなし的な小説。
養魚場でみんなとちょっと違うことでいじめられていたユキ、イズミもまた人に言ったことのない秘密を抱えていて、そのために恋に臆病になっていたりする。登場人物たちへの優しいまなざしや時々はっとするセリフがあったりするのは森沢作品に共通していて、この作品も例外じゃない。読みやすい中にも結構重いことが書かれてたりするのも森沢作品らしさかな。
単純だけど金魚が飼いたくなった。そして、”前田太陽さん”の描き方!たぶん筆者の思惑通り、騙されたー!