屍人荘の殺人
『屍人荘の殺人』
今村 昌弘
創元推理文庫
大学のミステリー研究会の夏合宿に特別に参加させてもらえることになった、たった二人のミステリー愛好会の明智と葉村、そして数々の事件を解決してきたと噂される美人名探偵・剣崎比留子。昨年の参加者でその後自殺者が出たというその夏合宿はどうもいわくありげな様子。真相を追求しようと参加した3人だったが、合宿初日に想像もしていなかった未曽有の出来事が勃発、さらに合宿の主催者である進藤が惨殺される・・・。特殊な状況下で密室と化した別荘で参加者たちは、見えない殺人者と周囲を取り囲む異常事態におびえながら生き残りを図る・・・。
これはミステリーというよりパニックホラーなのでは?と思った。最終的には推理小説らしくまとまった感じだけど、状況が特殊過ぎて、犯人の行動も、それを推理して解明した比留子もちょっと頭がキレすぎるのではないかと思ってしまった。だって犯人はそれなりに準備をしていたはずで、それが予定外な(それも相当な異常事態!)出来事が起きて、でもそれをうまいこと利用する方法を思いつけるか?下見していたわけでもないはずだし…。登場人物は美女ばかりだが、そこはちゃんと理由があるので目をつぶるけど。