歌の終わりは海

『歌の終わりは海』
森 博嗣
講談社ノベルス
 著名な作詞家の妻から探偵事務所に浮気調査の依頼が入る。ほとんど外出もしないその作詞家を見張る探偵2人。珍しく作詞家が外出した夜、敷地内の別棟に暮らす作詞家の最愛の姉が自殺する。彼女は重い病を患っており、ひとりでは不可能な自殺の状況に思えた…。
タイトルからしてなんだか詩的だが、内容はミステリーといえるかどうか…。”シリーズ外の作品”という位置づけのようだけれど、『馬鹿と嘘の弓』に連なる(内容は関係ないけれど)作品。社会への問題提起、そんな内容な気がする。犯人捜し、トリック解明、そういうのではないな、と。すっきりはしないけれど、考えさせられる内容という点で『馬鹿と嘘の弓』と似ている。