つむじ風食堂の夜

『つむじ風食堂の夜』
吉田 篤弘  ちくま文庫
『おやすみ、東京』のような作品かな、と思ったのだが、ちょっとテイストは違う感じ。短編連作なところは一緒だけれど、主人公はどの章も同じ、降雨の研究をしている「先生」。十字路にある安食堂、つむじ風舞うことが多い場所なので、常連さんたちから「つむじ風食堂」と呼ばれるようになった美味しい洋食屋さん。出てくる登場人物はこのお店の常連さんばほとんどで少ない。別に非現実なことは何も起こらないのになんとなくファンタジックな印象が残る。絵本のような…。30分ほどで読めてしまう厚さも、寝る前にまったり読むのにいいかも。リクライニングチェアーに腰かけて好きな飲み物を傍らに、ヒーリングミュージックをBGMに、落ち着けるアロマとか焚いたりしながら読んだら、良い睡眠がとれそうw